AzPainter使い倒し HOME小技・豆知識

ピクセルの不透明度も記録できる画像形式、アルファ付きPNG(32ビットPNG)について、その特徴やAzPainterで保存する時の注意点を説明します。

「アルファ」とはこの場合、不透明度の情報を指します。
パソコンでは1つのピクセルの色情報を、24ビット(1色につき8ビット、赤・緑・青の3色で8×3=24ビット)という単位で記録しています。
8ビットでは、256段階の記録ができます。
アルファ付きPNGでは色情報の他に、各ピクセルの不透明度も、8ビットの256段階で記録できるのです。
アルファ値がゼロで完全な透明、255で完全な不透明です。


← ぼかした影を付けたロゴです。
レイヤの透明部分がチェック柄になっていますが、影の部分が半透明で透けているのがわかりますね。

この状態をこのまま保存するには、アルファ付きPNGを使います。
(透過GIFや透過PNGではダメなことに注意)


AzPainterでは、「選択範囲」⇒「範囲」⇒「アルファ付きPNGで出力」か、レイヤウィンドウの「レイヤ」⇒「アルファ付きPNGで出力」で、この形式で保存できます。
「名前を付けて保存」では、アルファ付きPNGで出力できないので注意しましょう。


アルファ付きPNGで保存した先ほどのロゴを、ビューアで開いてみました。
← 背景色が濃いグレーの場合です。



← 背景色が黄色の場合です。
半透明の影の部分が、どんな背景色でも綺麗に表示されています。


アルファ付きPNGは、画像の合成に便利です。
使い回しする画像で透明や半透明部分を含むものは、アルファ付きPNGで保存しておきましょう。


先ほどのロゴと、砂浜の写真を合成してみました。
砂浜の写真を開いた後で、「レイヤ」⇒「画像ファイルから新規レイヤ」で、アルファ付きPNGのロゴを読み込んでいます。

または、新規レイヤを砂浜の上に作ってから、「選択範囲」⇒「ファイルから貼り付け」で読み込んでも結構です。


保存の際の注意点です。

アルファ付きPNGで保存されるのは、選択状態にあるレイヤだけです。
例えば左図の場合だと、「A」のレイヤしか保存されません。
「B」を保存したければ、「B」のレイヤを選択してから、保存の操作をしましょう。
「AB」で保存したければ、レイヤを結合する必要があります。


範囲選択した状態で「選択範囲」⇒」「範囲」⇒「アルファ付きPNGで出力」の場合は、その範囲内だけが保存されますが、これも現在選択しているレイヤの部分だけです。

したがって、左図の状態で「範囲」からアルファ付きPNG保存しても、「B」は残らずに、透明なだけの画像で保存されてしまいます。
気をつけましょう。


すでに保存してあるアルファ付きPNGを開き、編集後再びアルファ付きPNGで保存したい時は、メニューの「選択範囲」かレイヤウィンドウから、再度アルファ付きPNGで保存します。
「上書き保存」ではアルファ付きPNGにならないので、注意してください。

なおアルファ付きPNGは、まだ対応していないブラウザがあるので、Web用の画像には使わないのが無難です。
また画像編集ソフトでも、対応していないものがあります。
他のソフトとファイルを受け渡しする場合は、事前に確かめておきましょう。

PNGについてGIFとPNGの透過色